チェックリスト

この確認項目は、コンサルタントやメーカー等が実施するFS調査、基本設計、実施設計について事業者(発注者)として実施者に確認すべき主な事項をまとめたものです。

このようなチェックシートについてはNEDO「バイオマスエネルギー地域自立システムの導入要件・技術指針(実践編)」にもあり、事業者のすべきことを中心とした詳細なシートとなっているので参考にできます。
ただし、この確認項目では、望ましい温水ボイラーシステムを実現する観点からの項目を掲上しており、内容的には異なっている点が多々あります。

項目確認事項内容確認段階
FS 調査基本設計実施設計
用地当該用地は木質バイオマスボーラーシステムの導入する用地として妥当か地形等の安全性、都市計画法等の規制、施設の配置、搬入路を含む燃料の搬入、周辺住民等の状況等
燃料当該燃料(種類、品質(水分、形状、)に特定した理由は何か地域内における安定供給の可能性、供給業者の想定、想定供給業者からの運搬経路、導入予定ボイラーとのマッチング等
必要燃料量の算出根拠はどうか積算根拠
焼却灰灰処理はどのように考えられているか灰の生産量の見通し、灰の処分方法、灰処理の頻度等
熱負荷分析熱負荷分析の結果とそこから導き出されるボイラーのあり方をどう考えたか熱負荷分析のやり方、ボイラーと蓄熱タンクの規模の考え方、ピーク負荷とベース負荷の対応の考え方等
ボイラーボイラーの選択の考え方、根拠はなにか規模、有圧式・無圧式、運転方式(連続運転・断続運転)、燃料の種類・品質等
運用実績はどこまで把握できるようになっているか熱供給量、2次需要側における供給熱量、電気使用量等
自動化はどこまでされているか遠隔監視、自動灰出し、煙管清掃等
蓄熱タンクは温度成層制御が可能になっているか温度成層制御の有無、行えない場合はそれを採用する理由
温水の往き還りの温度は何度から何度と想定されているか15℃以上の差
バックアップボイラーはどのようなときに稼働すると想定しているかバイオマスボイラーの点検時、故障時、ピーク負荷時等
煙突の排気ガスの温度は何度が想定されているか100℃~150℃
断熱の確保について配慮した内容は何か蓄熱タンクの断熱、配管の断熱、煙突の断熱等
サイロサイロの大きさはどのように算出しているか1週間分以上の保管(体積ではなく実際に保管できる量)
燃料の搬入頻度はどう想定しているか1週間に1回程度 頻度が多い場合、円滑な対応の可能性
搬入しやすいようになっているかサイロの形態、運搬車の動線
凍結等の起こる可能性はないかトラブルの可能性と対応
搬入装置搬入装置における燃料のブリッジ等のトラブルが起きないか搬入装置の形状(燃料が円滑に名が得るようになっているか)、起こりうるトラブルの可能性と対応
建屋建屋の大きさはどのように算出しているか算出根拠
建屋内が動きやすい配置になっているか機器の配置、メンテナンスのし易さ
メンテナンスメンテナンス(定期)の内容と頻度はどうなっているか内容と頻度
部品等の調達はどのようになっているか破損し易い部品等、調達先
事業者として行わなければならないメンテナンスはどうか(事業者として可能なメンテナンスはどのように考えられているか)内容と頻度
コスト分析・事業性評価コスト積算の根拠は明確か積算根拠
ボイラーのエネルギー効率はどの程度を想定しているか8割以上
稼動日数、稼働率はどの程度を想定しているか年間稼働日数、稼働率
バイオマス代替率はどの程度を想定しているか8割以上
電気使用量はどの程度になると想定されているか(電気使用量はこれまでと比較して増加する可能性があるか。)電気使用量の測定可能性 3%以内
投資回収期間としてはどの程度を想定しているかボイラーの償却期間(15年程度)以内
リスク管理施工等のスケジュールが余裕を持ったものになっているか。スケジュール表
メーカーの納期遅延等のリスクに対してはどう考えるべきかリスクとして想定される内容

関連ページ

バイオマスエネルギー地域自立システムの導入要件・技術指針(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構HP)